都市空間あり方

(前ページタイトル「都市ラビリンス」からの続き)
ヒルズとミッドタウンの空間のあり方というのは、どこか違うように感じる。

まずは、それぞれの空間のスケールが違う。
形やデザインが統一されていない、コンパクトな空間が乱雑に連鎖しているヒルズは、
一つの空間を形成する上では、非常に「うるさい」形だが、ここを訪れた人達にとっては様々な景色が見えて、またその雑然とした連鎖がとてもワクワクさせるのである。
ミッドタウンの場合は、洗練、統一化されていて、各テナントの配置もシームレスなのだ。
しかし、それはどこに行っても同じような空間であるということになる。
特徴がないのだ。
そして、建物と周囲の調和性も各々違う。
ヒルズの場合、いくつかの高低差で複雑に構成された、外部空間が展開しており、その高低差が思いがけない形で、非常におもしろみのある独特な風景が広がる。
建物を上下しているだけでも楽しいのだ。
また、周辺の道路へのアクセスも、非常に入り組んでいて、意外な場所から意外なところへつながっていくようなダンジョンのような構造をしていて、これまた面白い。
ミッドタウンの場合は、良くも悪くも平坦で区画的である。
内部と同じく、外部の空間、道路なども全てがきれいに整理されていて、どこから眺めても景色は変わらない。
上下する楽しみが僕には見いだせなかった。

このような複合施設は、雑然とした風景を生んでこそ人々から支持されるのであろう。